次に、第2回で日本の企業サラヤの事例を見ていきます。
サラヤは日経BP社の環境ブランド調査の「環境考慮スコアランキング」(環境配慮スコア)で
2015年、2016年と2年連続で日本一になっている。

 まさに、利益と社会貢献が一体化しているということを体現している企業と言える。
つまり、サラヤが利益を伸ばせば、環境保護につながり、それは社会的な啓蒙活動となって
自社ブランドを強くしていく。
まさにSDGsビジネスの実践と言えるが、この循環がサラヤの業績をこの数十年で飛躍的に伸ばした。

 サラヤは1952年の創業で衛生分野を主戦場にビジネスを成長させている。
ヤシノミ洗剤は聞いたことがある人も多いだろう。自然派をテーマに様々な商品を展開している。
今年はコロナもあって消毒液の需要が飛躍的に伸び、例年に増して注目を浴びたところだと思うが、
昨今の環境問題が取りだたされる中で着実に業績を伸ばしている。

では、サラヤの取り組みを振り返ってみる。

1つは1982年の詰替パックの発売。
日本の洗剤業界では初の試みだったが、この頃問題となっていたのが琵琶湖の富栄養化です。
ポンプ式容器を販売し、詰替えで利用してもらえれば今までの使い切り容器の廃棄量を減らすことができ、
かつ植物由来が故に値段が高かったヤシノミ洗剤の価格を下げることにもなる。
詰め替えという販売方法は環境意識が高まった世の中で受け入れられ、今では当たり前となっている。

 そして、もう1つが2004年のボルネオでの環境保全活動だ。
ヤシノミ洗剤の原材料はアブラヤシの実から搾ったパーム油だが、世界的に需要が拡大した結果、
サラヤが輸入するボルネオ島でヤシ園が急増し、希少な野生動物が危機に瀕しているということが判明したのだ。
更家社長はすぐに現地調査を実施し、ボルネオの環境保全活動をスタートし、現在も活動を継続している。
こうした活動の積み重ねを続けていくことが企業のブランド価値になるとコメントも残されています。

 パタゴニアの事例と重なると思いますが、時代の変化、取り合わけ環境という側面における変化を
事業の転機と捉え、変革をしたのが今回紹介した2社だと思います。
パタゴニアとサラヤはどちらも環境保護を主軸とした企業ですが、自社商品が環境破壊につながっていたという
事実を経験しています。
ただし、リスクを取ってでも変革を起こしビジネスを通して課題解決をしていきました。
その取組みは結果的に多くの消費者から支持され、企業ブランドを向上させています。

 両者ともブレずに理念の具体的実現を追求することで、多くの消費者から支持を得ていますが、
こういった消費者と企業の価値観を共有できているケースにおける顧客のロイヤルティは非常に高くなる傾向があり、
長期的顧客になってくれる言われています。

 今回、最強のマーケティングをテーマに書きましたが、企業の社会的責任が問われる中で、
ビジネスと社会貢献をしっかりと結びつけ、ビジネス的アプローチで社会貢献を実践している企業は
最終的に企業ブランドを向上させ、多くのファンの信頼を得ていることがわかります。
これこそ、まさに最強のマーケティングと言えるでしょう。

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